蕁麻疹が出たけど原因・対応は?
蕁麻疹の原因
蕁麻疹の治療
蕁麻疹(じんましん)は、アレルギー性と非アレルギー性に分けられます。どちらの場合も、体内のアレルギーに関与する細胞から蕁麻疹の症状を起こす物質(主にヒスタミン)が放出されることで、皮膚の血管周囲にむくみやかゆみを起こさせるという仕組みは同じです。
つまり、アレルギー性でも非アレルギー性でも同じプロセスを通るため、最終的な症状をみただけでは両者を見分けることはできません。アレルギー物質による蕁麻疹がもっとも説明しやすいのですが、実際に原因物質を同定される例は5〜10%以下と極めて少ないのが実際です。そのため、蕁麻疹の約80%は原因がわからない「特発性蕁麻疹」になります。風邪をひいていたり、疲労がたまっていたり、ストレスがたまっていたりなど、様々な原因が重なって蕁麻疹が起こることの方が多いのです。
蕁麻疹の原因がわかる場合にはその原因除去を行いますが、ほとんどの場合は原因が不明です。そのため、抗ヒスタミン薬の服用と、特にかゆいところにかゆみ止めの塗り薬を併用します。1度の服用で症状が消えることがありますが、出たりひいたりが続くことが多いので、3〜5日は続けて服用してください。症状が長引く場合は1か月程度服用し、ゆっくり減らしていくこともあります。
アナフィラキシーに注意
食物などの特定の物質によりアレルギーが誘発され、皮膚症状の蕁麻疹以外に体の広範囲に反応を起こし、重篤な状態(呼吸・循環障害)になる病態がアナフィラキシーです。口や喉の違和感、かゆみ、胸の不快感、吐き気に続いて、皮膚が真っ赤になり、目の腫れ、唇の腫れ、声がれ、犬が吠えるような咳、ぜんそく発作、呼吸困難や嘔吐、さらに進行するとぼーっとしてきて、反応に答えなくなる意識 障害をきたし、生命の危険がでてきます。
蕁麻疹以外に呼吸が苦しそう、嘔吐を繰り返す、腹痛を訴える、ぼーっとしていて視線が合わない、などある場合は、すぐに病院を受診しましょう。
アメリカで市販されているお役立ちグッズ
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Zyrtec: 成分名はセチリジン。長時間作用型の抗ヒスタミン薬(第2世代)で、蕁麻疹やアレルギー症状を緩和します。子供用の液体タイプや錠剤タイプがあります。
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Claritin: 成分名はロラタジン。長時間作用型の抗ヒスタミン薬(第2世代)で、蕁麻疹やアレルギー症状を緩和します。子供用の液体タイプや錠剤タイプがあります。
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Allegra: 成分名はフェキソフェナジン。長時間作用型の抗ヒスタミン薬(第2世代)で、蕁麻疹やアレルギー症状を緩和します。子供用の液体タイプや錠剤タイプがあります。
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Benadryl: 成分名はジフェンヒドラミン。一般的な抗ヒスタミン薬(第1世代)で、かゆみや蕁麻疹の症状を緩和します。子供用の液体タイプや錠剤タイプがあります。
注)4は第1世代抗ヒスタミン薬であり、眠気や発熱時の痙攣誘発を高めるので基本的には1,2,3の抗ヒスタミン薬がお薦めです。
子供の年齢や状況に応じて適切な製品を選び、使用方法や用量を正確に確認してください。蕁麻疹が重篤であるか、市販薬が効果を示さない場合は、医師に相談してください。