嘔吐してしまった時の対応は?
水分をあげるタイミング
嘔吐のときは腸の動きが悪い状態になっています。嘔吐した直後はすぐに水分や固形のものは与えず、口をすすぐ程度にしましょう。
嘔吐してから1~2時間後に、ゆっくりと摂取を始めてください。3~4時間はあわてずにゆっくり摂取することを心がけましょう。最初は、ティースプーン1杯(約5ml)から始め、これを15分おきに飲ませてください。1時間くらい続け、症状の悪化がないことを確認できたら少しずつ1回量を増やしていきしましょう。食事については、水分が十分に摂取できてからでかまいません。経口補水液には糖分がありますのでそのカロリーで十分です。水分が取れ、おしっこが十分に出るようになったら少しずつ食事を開始しましょう。
経口補水液をあげよう
嘔吐時には体液の成分である電解質(ナトリウム、カリウムなど)が入った水分を摂取しましょう。お茶、麦茶、真水などは吸収が悪いた め、有効に水分摂取ができない場合があります 経口補水液に関しては薬局などで取り扱っている場合が多いですが、ご自宅でも作ることができます。飲料水1リットルに対し、塩小さじ1/2杯(3g)、砂糖大さじ4と1/2杯(40g)、できれば砂糖はブドウ糖を使ったほうが、吸収は良くなります。また、飲みやすくするために、レモン果汁などで少し味を調えるとよいかもしれません。
脱水に気をつけよう
こどもの体は大人に比べて必要とする水の割合が高く、体内の水分を調節する機能も未熟なため、脱水状態に陥りやすいのが特徴です。水分が失われていく状況(嘔吐下痢症、発熱時、発汗が多いときなど)では、お子さんの状態をよく観察して、失われた水分や塩分(電解質)をこまめに補給することが重要です。
「もしかして脱水かな?」と思ったら、以下の点に注意して観察してください。
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高熱がある
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嘔吐が続いている
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皮膚、唇、口腔内、舌が乾燥している
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泣いても涙が出ない
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ぼんやりして、眠りがち
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顔色が悪い
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おしっこの量、回数が少ない、おしっこの色が濃い
これらの症状がある場合には脱水症状が強い場合がありますので、早めに医療機関を受診してください
アメリカで市販され ているお役立ちグッズ
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Pedialyte: 嘔吐による脱水症状の対策として使用される経口補水液で、脱水を防ぎながら、電解質バランスを維持します。
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Emetrol: 成分名はフォスフォリック酸。胃の不快感や嘔吐の症状を緩和するために使用されます。ただし、2歳未満の子供には使用しないでください。
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Dramamine for Kids: 成分名はディメンヒドリネート。乗り物酔いによる嘔吐を緩和する目的で使用されます。ただし、2歳未満の子供には使用しないでください。
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Children's Pepto: 成分名はビスムスサブサリチレート。胃の不快感や消化不良に関連する嘔吐を緩和する効果があります。ただし、12歳未満の子供には使用しないでください。
市販薬がすべての嘔吐に効果的であるわけではありません。嘔吐が続く場合や症状が悪化する場合は、必ず医師に相談してください。